2021年4月12日月曜日

『OCTOBER SKY』

以前、本の紹介バトンで『なつのロケット』を紹介したら、October Skyと似ている、というコメントをいただいた。どちらも、素人がロケットを作って打ち上げる話。機会があったので日本からBDを取り寄せて見てみた。


 

あらすじは、ソ連のスプートニクスの打ち上げに刺激を受けた田舎町の高校生が自分たちでロケットを作って打ち上げる話。人物設定や背景、サクセスストーリーなど、全てがアメリカ映画的。しかし、これは実話をもとにした話で主人公の少年は実際にNASAでエンジニアになっている。こういう、いかにもな話が実話であることが、実にアメリカ的であると思う。

 

1961-04-12は世界初の有人宇宙飛行ボストーク1号の打ち上げ、および、1981-04-12はスペースシャトル(コロンビア)の初打ち上げ。世界宇宙の日


 

このBDは日本から購入したもの。ただしBDは通常スクランブルがかかっていて市販ソフトが無いLinuxでは初期状態では再生できない。また、見る時に常に物理円盤をPCに挿入するというのも21世紀的ではない。

  1. Linux上でMakeMKVを使ってBDをリップする→無圧縮のMKVファイルが出来上がる。
  2. 無圧縮ファイルをffmpegを使って圧縮する。その際に複数音声トラック、字幕トラックを適切にコピーする。

という作業メモ。

MakeMKVのインストール

1. プロジェクト・サイトに行って、ソースファイル(makemkv-oss-x.xx.xx.tar.gz)とバイナリーファイル(makemkv-bin-x.xx.xx.tar.gz)をダウンロードする。

2. それぞれ展開する。

3. ソースファイルのディレクトリに行って

./configure
make
sudo make install

4.バイナリファイルのディレクトリに行って

make
sudo make install

これでバイナリがインストールされるので makemkvで起動する。

BDのリッピング

大きなアイコンを押すとチャプターを取得するので、タイトル動画などを除いて本編のチェックを残し、リッピングを行う。

結果として無圧縮のMKVファイルが得られる。

使用版として初回使用から30日間だけ利用可能が、サイトから公認コードを入手して入力すると使用期限が延長される。

サブトラック情報を保ったままffmpegで圧縮する

リッピングした結果は無圧縮のMKVフォーマットで30GBとかになる。さすがに扱いづらいので圧縮する。しかし、英語、日本語の音声トラック、字幕などはそのままの形で動画と音声の容量を圧縮したい。

$ ffmpeg -i INPUT.mkv

Input #0, matroska,webm, from 'title_t00.mkv':

    Stream #0:0(eng): Video: h264 (High), yuv420p, 1920x1080 [SAR 1:1 DAR 16:9], 23.98 fps, 23.98 tbr, 1k tbn, 47.95 tbc

    Stream #0:1(eng): Audio: dts (DTS-HD MA), 48000 Hz, 5.1(side), fltp (default)

    Stream #0:2(eng): Audio: dts (DTS), 48000 Hz, 5.1(side), fltp, 1536 kb/s

    Stream #0:3(jpn): Audio: ac3, 48000 Hz, 5.1(side), fltp, 384 kb/s

    Stream #0:4(jpn): Subtitle: hdmv_pgs_subtitle

    Stream #0:5(eng): Subtitle: hdmv_pgs_subtitle

    Stream #0:6(jpn): Subtitle: hdmv_pgs_subtitle

 

というコマンドで上のようにトラック情報が得られる。ここでは、0:0が動画、0:1,0:2,0:3が音声、0:4,0:5,0:6が字幕とわかる。

というわけで、次のようなコマンドを打てばよい。

$ ffmpeg -i INPUT.mkv -map 0:0:0:0 -map 0:1:0:0 -map 0:2:0:2 -map 0:3:0:3 -map 0:4:0:4 -map 0:5:0:5 -map 0:6:0:6 -scodec copy -vf scale=1280:-1 -strict -2 OUTPUT.mkv

意味は、

  • -i 入力ファイル
  • -map 0:0:0:0  ⇒ 0:0のストリームを0:0に(他も同様)
  • -scodec copy ⇒ 字幕はコピー
  • -vf scale=1280:-1 ⇒ 動画は横が1280(縦は比率を保って自動計算)になるように拡大縮小
  • -strict -2 ⇒ おまじない
  • OUTPUT.mkv ⇒ 複数トラック対応したいので出力もMKVコンテナ。
  • 動画、音声のエンコーディングはデフォルト(動画はh264、音声はvorbisとなった)

ということになる。

これで1.5GBぐらいになった。圧縮アルゴリズムは偉大だ。

 

 

 


 

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