2019年8月25日日曜日

『ちいさい言語学者の冒険』

岩波科学ライブラリーのうちの一冊だが、中身は新書的で読みやすい。
言語学の原理原則を、子供の言語獲得・発達段階を追いかけることによって解説している。

たとえば、「みんな」は何文字?というトピックがある。
日本語を話す大人は「み/ん/な」と3文字で区切ることが多く、俳句などでも、そのように数えられる。しかし多くの言語では「みん/な」のように数えることが多く、音韻学的にも自然だそうだ。そして、子供の自然な理解では後者のように区切ることが多く見られ、前者のように3文字で区切ることは後天的な学習によるものらしい。

このような話題がいくつも紹介されている。

言語学とは何か?そこでは何を基準として言語を理解しょうとしているのか、ということの入り口がわかるような書籍になっている。期待したような入門書ではなかったが、言語学とはどういうものか、すこしだけ理解が広まった。



2019年8月13日火曜日

『マツダ 心を燃やす逆転の経営』

友人が推薦していた本。積んであったのだが、飛行機が遅延した待ち時間で一気に読んでしまった。



中堅自動車メーカーであるマツダの業績を回復させた開発手法に関するビジネス書。
その開発手法は「一括企画」「コモンアーキテクチャ」「フレキシブル生産」。

マツダの場合は中堅自動車メーカーであるので、商品は車。車の市場はこなれているので、十分に将来を予測することができる。また、車種は複数あれど車なので、大きくはみ出すものではない。一方で、トヨタなどに比べると開発リソースには限りがある。そこで生み出されたのが「一括企画」「コモンアーキテクチャ」という方法。

しっかり市場予測をして5~10年先の市場で求められる車(車種を含めて数種類)を一括で企画して、そこで求められる技術要素を先行開発する。開発された技術要素やデザインコンセプトは、その数種類の車種すべてで用いられる(コモンアーキテクチャ)。だから少ないリソースで、複数の車種を効率的に開発できる、ということ。また複数の車種を同時に開発し同時に生産することが前提となっているので、製造ジグの位置決めピン、掴み代、加工方法なども共通化して派生品を生み出しやすい設計にしておくことによってフレキシブル生産が可能となる。

実際にマツダの業績は回復しているし、目指すブランドイメージ(運転の楽しさ)を実現している製品群が出てきている。ただし、前提条件は、マツダに特化している。つまり、車業界であり技術がこなれており予測が立てやすい。企業規模とブランド絞り込みにより、車種も限られている。エンジン駆動で運転の楽しさがある乗用車。つまりEV、コスパ勝負、商業車などは対象外。こういった前提条件があるから、同じ技術で車種を作り分けることができるのだろう。コンサル的な手法によらずに、自らで考え出した開発手法で、業績とブランドを向上させている企業は尊敬に値する。

『恐竜の魅せ方』

子供が夏休みの読書感想文用として買ってきた本。著者は恐竜の図鑑や展示会の監修者。著者自身の仕事についても十分に書かれているが、恐竜の展示会を開催するにあたっては、さまざまな人と協業する必要がある。模型製作、発掘プロデュース、サイエンティフィック・イラストレーション、フィギュイア造形、広報、展示会場設計、施工管理、そして研究者。



それぞれの協業者自身が、それはどのような仕事であるか、なぜその仕事をするようになったか、どうすればその仕事をすることができるか、などを語っている。展示会にはいろいろな仕事が必要なことの説明だけでなく、そのような、一般的ではない仕事の良いガイダンスになっている。

語り口は平易で、上記の職業ガイド的な内容でもあるし、中高生の夏休み課題図書としては、非常に推薦できる。

著者は、現実に上野の科学博物館(科博)の恐竜展示を担当しているので、その意図をほs如で読んでから、あらためて地球館地下1階の恐竜展示を見てみるのも面白いだろう。

Fishing at Como Lake

ミネソタには湖がいっぱいあり、レジャーフィッシングが盛んだ。

もっとも簡単なコースとしては、湖のFishing Peer からのブルーギル釣りなどがある。
たかがブルーギルといっても、それなりのノウハウがないと、さすがに釣れない。
去年、簡単に釣れるだろうと思って竿を買って適当にやってみたが全然だめだった。
今年、あらためて、考えてやってみたら、入れ食い・大爆釣である。

とりあえず、魚を釣りたい人向けの入門記事を書いてみた。