岩波科学ライブラリーのうちの一冊だが、中身は新書的で読みやすい。
言語学の原理原則を、子供の言語獲得・発達段階を追いかけることによって解説している。
たとえば、「みんな」は何文字?というトピックがある。
日本語を話す大人は「み/ん/な」と3文字で区切ることが多く、俳句などでも、そのように数えられる。しかし多くの言語では「みん/な」のように数えることが多く、音韻学的にも自然だそうだ。そして、子供の自然な理解では後者のように区切ることが多く見られ、前者のように3文字で区切ることは後天的な学習によるものらしい。
このような話題がいくつも紹介されている。
言語学とは何か?そこでは何を基準として言語を理解しょうとしているのか、ということの入り口がわかるような書籍になっている。期待したような入門書ではなかったが、言語学とはどういうものか、すこしだけ理解が広まった。
過去の読書記録はこちらhttps://cold-darkstar.blogspot.com/search/label/%E6%9C%AC
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