2019年8月25日日曜日

『ちいさい言語学者の冒険』

岩波科学ライブラリーのうちの一冊だが、中身は新書的で読みやすい。
言語学の原理原則を、子供の言語獲得・発達段階を追いかけることによって解説している。

たとえば、「みんな」は何文字?というトピックがある。
日本語を話す大人は「み/ん/な」と3文字で区切ることが多く、俳句などでも、そのように数えられる。しかし多くの言語では「みん/な」のように数えることが多く、音韻学的にも自然だそうだ。そして、子供の自然な理解では後者のように区切ることが多く見られ、前者のように3文字で区切ることは後天的な学習によるものらしい。

このような話題がいくつも紹介されている。

言語学とは何か?そこでは何を基準として言語を理解しょうとしているのか、ということの入り口がわかるような書籍になっている。期待したような入門書ではなかったが、言語学とはどういうものか、すこしだけ理解が広まった。



過去の読書記録はこちらhttps://cold-darkstar.blogspot.com/search/label/%E6%9C%AC
https://booklog.jp/users/nkon
http://park11.wakwak.com/~nkon/misc/book/

0 件のコメント:

コメントを投稿