オーロラとは、太陽活動により発生した荷電粒子が地球の磁気に捉えられ、大気と衝突して発光する現象だ。
よって、オーロラが見れる条件は次の3つ。
1. 太陽から荷電粒子が大量に飛んできていること。
2. 月が暗いこと。
3. 曇っていない夜であること。
よく誤解されているが、この条件を満たせば、夏でも見ることができる。冬のほうが夜の時間が長いだけだ。とくにノルウェーなどでは夏は白夜で夜が無いので、オーロラが出現していても見ることができない。
ひとつ目の条件は、aurora forcast で検索して出てくる各種ウェブサイトで情報を入手可能。基本的にUTCで表示されている。CDTはマイナス5h、CSTはマイナス6時間。これらのサイトでは Kp という指標が使われている。ミネソタ近辺では、経験上、Kp=5(G1)で出現の可能性あり、Kp=6(G2)で、出現の可能性が高い。Aurora Oval でカナダに赤色が出たらミネソタでも見える可能性高い。車に飛び乗って北上だ。
- http://www.aurora-service.eu/aurora-forecast/
- https://www.spaceweatherlive.com/en/auroral-activity/aurora-forecast
- http://auroraforecast.com/
- http://swnews.jp/
コロナホールが発生(これは光学的観察により光の速度で検知可能)し、それによる荷電粒子の放出が地球に到達するまでに約3日。3日前の予報が確度が高い。また、地球軌道上に2つの太陽観測衛星が稼働しており、この観測データによっても荷電粒子の地球到達を高い精度で予測可能だ。
残念なことに 2019年は、11年間隔の太陽活動周期の谷にあたり、オーロラが見られるほどの太陽活動が発生する確率は他の年に比べれば低い。
余談だが、アメリカでは Auroraという単語以外に Nothern Light も同じモノを指すのに使われる。検索する時のキーワードに追加しよう。
ふたつ目、3つ目の条件は明らかだろう。
これらの条件が満たされた日に、なるべく北に行って北の空を見る。基本的に、Dulthであっても頭上でオーロラが出現することは珍しい。カナダ上空で出現したオーロラを北の空に見る形だ。北に行けば行くほど見やすい。
概算すると、元々のメートルの定義から、北緯0度から北緯90度が10000km。つまり、緯度の1度が約100km。I-35を1h北上すれば1度稼げる。セント・ポールから30分も行けば牧草地や畑が広がる田園地帯なので、なるべく北方面に視界が開けた脇道で観察するスタイル。よく見られる緑のオーロラは出現高度が100〜200kmなので、地球が丸いことから概算すると、出現地点から約720km先の地点から(水平線上ギリギリに)見ることができる。
この図が予報図。カナダ上空での赤色の地域にオーロラが出現していると予想されている。
今回、事前予報により、Kp=6(G2)を知った。ちょうど、Labor Dayの週末と重なり、かつ新月期であるので、Snake River Campgroundで宿泊して観察する計画を立てた。
道中の行程は Snake River Campgound として記事を分ける。
昼過ぎに Snake River Campgroundに到着。キャンプ活動開始。しかし、曇っていたので、深夜にSnake Riverを出立して北上。Moose Lake近辺の脇道でオーロラを見ることが出来た。しかし、ここでも30分ほどしたら曇って見えなくなってしまった。
またまた余談だが、空一面曇っているように見えても、雲の高さを640mと仮定した場合、見えている範囲はせいぜい64kmなので1hも走れば違う空の可能性もあり得る。
代表的な写真は上に示してある。肉眼で見た感じではこれほど緑色には見えず、白い雲のようなものが、ぼんやり光っているように見えた。暗いので色を感じることができなかったのだろう。また、頭上ではなく遠くにあるので、あまりゆらゆら動いているようにも見えない。
写真的には、北斗七星ときれいに並んで写っているところが気に入っている。
シグマ24mm/1.4 10s ISO3200。
オーロラの原因である太陽風の要因はフレア(太陽表面での爆発)とコロナホールがある。今回のオーロラは赤道付近のコロナホールが原因。8/5の出現、9/1の出現が見られた。太陽は約27日で自転しており、次回9/27も、長期予報では高いKp値が示されている。月齢も30日周期であり、次回9/27も新月期である。果たして次回も見ることができるだろうか?
こちらのサイトの説明が詳しい。
https://auroranavi.com/aurora/
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