2021年6月12日土曜日

Grand Circle

予防接種も完了したことだし、ユタ・アリゾナ一帯のグランドサークルと呼ばれる国立公園群に行ってきた。長くなるので、各公園については記事を分け、本記事では、全体的な計画や、個別記事に含まれない項目について述べたい。





計画編

2021年3月、USではコロナワクチンの接種が始まっていた。2月時点では高齢者対象が進んでいたが、一般向けは6月ぐらいに完了予定、という感じのアナウンス。去年はどこも旅行に行けなかったが、今年こそはと計画を進めていた。まずはヨセミテのハーフドーム・ケーブルのくじ引きに参加。3月中旬に落選が判明。対象地をグランドサークルに変更し飛行機、ホテル、レンタカーの予約を実施。計画自体は、ハーフドームのくじ落選を想定して並行して進めていた。

時期は6月上旬の新月期。次のような条件を考慮。

  • 日が長くグランドキャニオンのハイキングを余裕をもって実施できる。
  • 6月だと十分に気温が上がっているのでZionのNarrowsも寒くない。 
  • 計画時、Antelope Canyonのツアー(現地人によるツアーが必須)は休止中。計画時点では、ワクチン接種が進みメモリアルデー以降の観光シーズンには、ツアー再開されると予想していた。
  • 8月だと、暑い!午後に雷雨の可能性が出てくる。
  • 会社の同僚がビザ更新で1.5ヶ月ほど日本出張。
  • ただし、メモリアルデー以降になってしまったので人混み。5月下旬でもいいと思う。


a graph shows visitation levels throughout the year. The line peaks at Memorial Day and Labor Day with high levels in between.


結果として、アンテロープのツアーは2021年6月時点で再開していない。アリゾナ州の接種率、ナバホ族のガイドのワクチン接種が不十分なためだろう。 

今回は一箇所に滞在するのではなく移動と宿泊を繰り返す。行動はホテルの予約に制約されるため、トラブル時のフレキシビリティーが限られる。優先目標を決め、その達成を優先し、それ以外は場合によっては諦めることになる。

今回のリスク要因は、飛行機の遅れ、天候、混雑。

優先目標は、次のとおり。

  • ZionのNarrows遡行
  • Archesで、Delicate archとLandscape/Double O arch
  • Grand Canyonの谷底ハイキング
  • Grand Canyonの朝日/夕日

国立公園はとても混雑するので、園内または近隣に宿泊。午後着→午後園内観光→宿泊→早朝観光→日中は移動(混んでいる、暑い)を基本パターンとした。概略の行動計画は次のとおり。

  • 初日: MSP→LAS。Zionに。Zion泊。
  • 二日目: 朝Zion→Bryce canyonを経て、途中のTorreyで宿泊(Archesまでは遠すぎる)。
  • 三日目: 宿泊地→Canyonlands(Archesは入れない)→午後 Arches→泊。
  • 四日目: 朝Arches→モニュメントバレー経由→Page(Antelope canyon)泊。
  • 五日目: 午前中、Antelope canyon(結果として行けなかった)→Grand canyon→園内泊。
  • 六日目: Grand canyon ハイキング→園内泊。
  • 七日目: Grand canyon→LAS→MSP。ラスベガスは空港利用のみで街は全く行っていない。

参考にしたのはこのページ。ここまでうまく詰め込めないが。

装備、パッキング

夏のユタ・アリゾナは砂漠。日中は激暑。標高差があるので、グランドキャニオンの朝晩は冷える。Zionで川歩き。Archesは炎天下の酷暑。星も見たい。幅広い条件に対応できる装備が必要。

山リュック36Lに収まらず、仕事用PCは別バッグ。両方とも機内持ち込みできた。今回は持って行かなかったが、パッカブルダウンジャケットがあるとグランドキャニオンの朝日を見る時に快適だと思う。

  • 山リュック36L。カメラホルダを取り付け。
  • Tシャツ、下着、靴下(山用の厚手)。3セット。途中で選択。
  • 山用長袖。モンベルの、保温性、通気性、速乾性に優れたやつ。
  • 山用長ズボン(モンベルの3シーズン、コケて破れたけど繕って使用中。本当に万能)。
  • レインウエア上下。長袖・長ズボンにレインウエアを組み合わせれば、気温ひと桁前半は対応可能。
  • ストック。畳んで60cm以下なら機内持ち込み可能。Narrowsや上り・下りのハイキングで。
  • 一眼レフ+15-85(w/偏光フィルタ)。いつもの。
  • 24mm w/ ソフトンフィルタ。星用。今回は望遠レンズと双眼鏡は断念。
  • 三脚。星用。
  • スマホ、自撮り棒。充電器。
  • ヘッドライト。 
  • 日焼け止め→往路の保安検査で「大きすぎ」と没収されてしまった。現地で買い直し。
  • 補給食(ガム、スポドリの素、エナジーバーなど)。
  • トレッキングシューズ。
  • 帽子、サングラス。
  • サンダル(Keenの)、半ズボン。Narrows用。運転時も。
  • Ziplock、折りたたみサブザック(10L)。Narrows用。
  • 会社PC、自分PC。


一帯の地質についてはWikipediaの図が参考になる。



初日(2021/6/4 金)

MSP→LAS(ラスベガス)。0810発0940着の予定が、1000発ぐらいに2時間遅れ。ラスベガスのタイムゾーンはPDT。CDTより2時間遅い。LAS到着。空港がすでにギャンブル仕様。レンタカーセンターまでシャトルバス。車を入手して出発したのが1300ぐらい。今回のレンタカーはHyundai。クルーズコントロールはついているが車間距離制御は付いていない。レーンキープアシスト、Apple car playも付いている。 



途中、水や補給食を購入して1600ぐらいにZion着。ZionはUT州なのでMDT。ラスベガスより1時間早い。入り口にあるホテルにチェックイン。豪華&高価なリゾートホテル。プールまである。車をホテルに置いて、徒歩でZionまで。年パス($80)購入。シャトルバスに乗って園内を往復して、Watchman trailを往復。レストランが2100までなので2000ぐらいにホテルに戻ってきて、夕焼けに染まる岩壁を見ながら夕食。




 宿でトカゲがお出迎え。砂漠っぽい。
 

 

2日目

0540ごろホテル発。朝食はエナジーバー。日出は0600過ぎ(DST)。駐車場は開いていたがシャトルバスは長蛇の列。1h20mほど待って、最深部、Narrowsのトレイルヘッドに。0800ごろスタート。片道1.5h、往復3hほど楽しんでから移動。

→Zion編


 

園内道路の渓谷をうねうね登ってからBryce Canyonに。1430ごろ着。ハイキングを楽しんだ後、宿泊地のTorreyまで。30分ほど遠回りだがScinicであるというUT-12を通って。ウネウネしていてアップダウンもあり運転は疲れるが、景色やドライブを楽しむことができる。

→Bryce Canyon編

2000ごろTorrey着。ホテルはモーテルタイプ。チェックインしてホテルのレストランで夕食(2100まで)。ちょうど日没(DST)で岸壁が赤く染まって美しい。夜は近くの路側で星景写真でも、と思ったが、けっこう車が通るのと、風が強く三脚がブレるので撮れ高はそれほどない。空は暗く、20秒露出をかけても、まったく白飛びしない。

 



3日目

0700にホテルの朝食(コーヒーとシリアルバー)を食べて、Archesに。1030ごろ、一応公園に向かってみるが満車のため入場規制中。Canyonlandsに向かう。猛暑の中、足慣らし・暑熱順化のハイキング。1300発1400着でArchesに行くと入場可能。夕方のDelicate archに行きたかったので、真っ先にトレイルヘッドに。駐車場には余裕があったのでviewpointハイキング。トレイルヘッドに戻って夕方になるのを待ったが、待ちきれずに1600ごろ、Delicate archに向けスタート。往復、写真撮影などで2hぐらい。帰りに一般ルートのアーチをいくつか見て帰る。門前町のMoabのホテルにチェックイン。

→Canyonlands編

→Arches編

Moabの街で夕食。どこのレストランも混んでいた。BBQハウスに入った。半分ほど食べて、ビールをおかわりしにカウンターに行っているスキに食事を下げられてしまった。文句を言うと、もう一回、サラの食事が出てきて満腹。日曜夜なので、日本の月曜朝一に間に合わせるべきPC対応など。公園内星景撮影のチャンスを逃してしまった。



4日目

0600ホテル発。朝食はエナジーバー。Landscape archの駐車場に急ぐ。朝日の中の奇岩を見ながらのドライブは楽しい。Double O archまで往復。見逃したViewpointを見ながら、昼ごろ発。

モニュメントバレー経由でPageまで。モニュメントバレーもCOVID-19の影響でナバホ族のガイドが営業しておらず、駐車場で写真を撮るだけ。ホテルの人も先住民っぽい顔立ちでマスクをしていた。私もマスク着用を求められた。宗教的な理由(過去から不信感?)で先住民系へのワクチン接種が進んでいないような印象を受けた。

 


 

1600ごろPage着。洗濯。夕方は街で夕食。メキシカン。PageはAZで、UTの南にあるのだがDSTを採用していない。MSTだ。夏の間、タイムゾーン的にはラスベガスなどのPDTと同じ。

 

5日目

ゆっくりと寝てから起床。部屋でエナジーバーの朝食を撮って0800ごろ出発。Antelope canyonが営業していないので、ダムを見てからグランドキャニオンに。

→Grand Canyon編


 

昼ごろ着。凉しい。東側の道沿いの観光スポットを見ながら、1500ごろロッジにチェックイン。隣のMarket plazaで翌日のハイキングに備えて買い物。レストランなども混んでいるので、昼食、夕食、次の日の朝食、携行食を買う。ビジターセンターに、Bright Angel Trailのアドバイスを求めると、0400から0500に出発、とのこと。

夕暮れには時間が早く、西側のVillageの駐車場が開いていたので、車を停めて、Red line シャトルで西側観光。戻って、Yavapai pointで夕日(1940ごろ)。ロッジに戻ってカーボローディング夕食。早く寝る。


6日目

0345起床。朝食。気温2℃ぐらい。長袖+レインウエア+ヘッドライトでトレイルヘッドに向かう。まだ暗い中0430出発。途中、0500過ぎに下る途中で日の出。コースタイムが9-12hだったが、行動6h、休憩込みのトータルで7.5hで、1200ごろ戻ってきた。Market plazaで昼食とビールを買ってきて、宿でシャワー、昼寝。

涼しくなってから Trail of Timeを散策。Yavapai pointで夕日。夜は星景撮影。

 

7日目

0430起床。Yavapai Pointで日出撮影(0500ぐらい)。戻って、シリアルバーで朝食。0730ごろ出発。LASまでは5hほどのドライブ。途中3回ほど休憩を挟むが、休憩ポイントも少ない。休めそうなら早めに計画的に休むのが良いと思う。まだ行けると思って通過したら次の休憩ポイントが見つからない。1330ごろラスベガス着。レンタカー返却。空港で昼食。PC対応、リモート会議参加などして1700搭乗。LAS→MSP。2230帰宅。


Zion


Arches。Fiery Furnanceあたり



Antelope Canyonに行けなかったこと、Archesでの星景撮影を逃してしまったことを除けば、非常に充実した、慌ただしく盛りだくさんな旅だった。体力的な疲労感も心地よい。あと2〜3日足して9日プランで行けばもうすこし余裕があったかもしれないが、体力も続かないかも。

次はバックアッププランが無くヨセミテ一択。早期に園内の宿を予約して、ハーフドームケーブルに応募。外れても決行。それまでに、夏の間にGlacier、Rocky Mt.も行きたいな。







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