2021年3月22日月曜日

日本に一時帰国・ビザ更新

COVID-19のさなかだが、ビザ更新のために日本に、約1年ぶりに一時帰国した。前回は2020年2月に業務のため帰国していたが、コロナ拡大でアメリカに入れるかどうか怪しかったので3月に急遽USに帰って来たのだ。

USはコロナが蔓延しており、陽性率は10%近い。医療は崩壊に近く、万が一コロナに感染したら、入院しても面会禁止のまま廊下に放置され、そのまま死んだら死体袋に詰められて遺体は庭に放置、しばらくしたらどこかに埋められて、骨も帰らない、というような状況を覚悟していた。無事に日本に帰れて家族と会えたことを感謝したい。 

こういう状況下なので、通常とは異なることが多発する。

顛末をまとめておこう。

注意:これは2021年2月中旬に日本に入国した場合のこと。3月19日付でさらに厳しくなっている。実際に入国する場合には最新情報を参照する必要がある。


フライトプラン

日本入国後2週間の隔離期間内は公共交通機関を使用してはならない。自宅は大阪にあるので、HNDではなくKIXに到着したい。HNDに到着した場合は、近所のホテルで2週間の滞在か、乗り捨てレンタカーでHND→大阪の自宅まで自走。それは避けたい。

幸い、JALが毎週1便、LAX→KIXを飛ばしてくれているので、ほぼそれ一択。ただし、MSP→LAX→KIXの連絡チケットは探しても出てこなかったので、DeltaでMSP→LAXを手配。LAX→KIXはJALで個別手配。

MSP→LAXのデルタは乗車率は30%ぐらいか。密は感じなかった。機内サービスはパッケージ化されている。

 

LAXでは国内ターミナルから国際ターミナルまでけっこうな長距離を移動。

LAX→KIXのJAL便もガラガラ。30人ぐらい。サービスはほぼ通常通り行われていた。日本の飛行機という感じである。機体が最新のB787でうれしかった。窓のシールドが電子式。ボタンを押すと透明になったり黒くなったりするガラス。




ビザの更新

これまではL-1ビザ(企業内転勤者)で駐在していて、3年の更新期限が来た。更新して2年延長かと思っていたら、HRから来た指令はE-2(投資駐在員)での新規取得。LよりもEのほうが面接予約を取りやすいことらしい。Lの場合は3年+更新で6または7年。それ以上の延長は無い。しかし、Eでとりなおすと、今から5年。さらに更新は何度でも、という、悪い予感しかしない

法律事務所に依頼して申込書を作成してもらい、自分で申し込んで、自分で支払い、自分で面接日を予約する。予約カレンダーでは1〜2ヶ月先でもほとんど空きが無い状態だった。


日本入国前検査

日本政府の要請により出国72時間前にコロナ検査をしなければならない。これは検体サンプリングが出国の72時間前ということを意味する。しかも、日本政府が指定するフォーマットでの陰性証明書が必要。検査自体はWebで予約。StP市内で無料で実施可能。

今回は、MSP→LAX→KIXというルート。LAXを出るフライトの72時間前に検体取得(水曜夕方)→約24時間で結果取得(木曜夕方)→陰性証明書の記載依頼→結果を取得(金曜夕方)→MSP搭乗(土曜早朝)→時差もあるのでLAX出国(中央時でいえば土曜夕方)というギリギリスケジュール。

https://www.vaulthealth.com/ で予約して、StP市内の検査場に行く。人はほとんど居ない。スマホでその場でアカウントを作成して、チューブのバーコードをスキャン。チューブの中に唾液を溜めて、試薬を混ぜて蓋をして提出。15分ぐらいで完了する。有症状者が来ている可能性もあり、市内で最もウイルス密度が高そうな場所なので帰ってすぐにシャワーを浴びる。

結果は約12hでメールで得られる。そこから、日本政府のフォーマットを送って記入してもらう。さらに24h。金曜日に職場で印刷して、書類を持参。ちょっとトラブルあってゴニョゴニョしたが問題なし。

 

宣誓書、在宅確認、アプリによる追跡、COCOA

MNは変異株確認地域(流行地域ではない)なので、入国後のパッケージとしては次のような感じになる。

陰性証明書有り&入国時検査が陰性 → 自主隔離2週間

陰性証明書無し → とにかく3日指定ホテルで隔離。その後陰性なら自主隔離2週間

入国時検査で陽性 → 14日指定ホテルで隔離。陰性確認後に釈放。

入国前に必要なものは、陰性証明書、健康カード、厚労省のフォームに回答した結果のQRコード、宣誓書。入国時の検査はPCRではなく抗原検査なので擬陽性のリスクはあるが30分ぐらいで結果が出る。 関西空港では国際線ターミナルを広々と使って整然と密にならないような検疫体制が敷かれていた。入国人数も少なくスムーズな手続きが行われた。

また、入国時に誓約書への署名が求められる。内容は、自主隔離の尊守。違反時の氏名公表への同意。COCOAアプリのインストール(ちょうど帰国直前にAndroid版がバグによって有効動作していないことが炎上していた)、GPS記録(たとえばGoogle Map履歴)へのアクセス同意、陽性発覚時の行動履歴の開示同意など。しかしCOCOAやGPS記録のONなどは要請だけで実際に確認されることはなかった。

自主隔離中は、登録した携帯電話宛に自動の電話で12時ごろ、健康確認の連絡が毎日くる。事前情報では、国内電話番号があるLINEアカウントが必要とのこと。私のアカウントはフィリピンの電話番号で作ったものだったが、配布されたQRコードを読み込めば、無事に厚労省のボットとお友達になれた。国をまたいだLINEの登録電話番号の変更は面倒なのだ。でも、LINEの通知ではなく自動の音声電話。

 

日本駐留中に、LINEが中国に業務委託していたことが発覚した。契約にもとづく正当な業務委託だと思うのだが、中国ということで炎上していた。これも変更になるのだろうな。


公共交通機関を使わずに帰宅

今回は会社の出張扱いなのでハイヤーで自宅まで。アメリカでの運転に慣れすぎていると日本でのレンタカーは危険。

 

自主隔離2週間

普通の在宅勤務。妻も時々在宅勤務。子供たちは学校。

 

日本勤務

ちょうど、3/1から関西地区での非常事態宣言が解除された。勤務先からの要請により、ほぼ毎日、大阪から滋賀まで電車とバスで1.5hの通勤。日本時間の朝方にUSとの会議が入ることが多いので、そういう日は時差通勤になってすこしだけ密が回避できるので良い。 在宅勤務だと出張手当が出ないので、できるだけ出勤する方向で。


VISA面接

書類だけでなく印刷した写真も必要なので、散髪したあとに自動マシンで撮る。

面接自体は形式的なもの。1週間ぐらいでビザが貼られたパスポートが返送されてくる。ただし、面接時の持ち込み制限が厳しいので注意。


 

それ以外のタスク

散髪

コロナ禍がはじまってからUSにいる間、感染をさけるために散髪に全く行っておらず髪の毛が伸び放題。1年ぶりに散髪。


健康診断

勤務先から年に1度の健康診断が義務付けられている。USで受診することもできるのだが、検診にいって感染することは避けたい。日本で受診するほうがまだマシだろう。ついでに、自費で歯科検診と歯石取り。

 

携帯電話の買い替え

私用で使っていたASUS ZenFone4だが、バッテリーが膨張してケースが剥がれていた。帰国のタイミングで買い替え。詳細は別記事

フィリピンで水没騒ぎを起こしたが、その後よく持ったと思う。ZenFone4はこの世代としてはコスパが高い、ATOKの日本語入力が快適、カメラが広角なところが気に入っていた。 


ワークマン・ユニクロ・無印・100均・アマゾン.co.jp

日本は物価が安い。

USの服は足や手の長さが、なぜか、あわないので日本で調達。ワークマンは、安くて機能的なのが良い。デザインはほどほど。話題のスーツは売り切れ。

各所で評判が良い無印の中華風オタマは買いたかったもののひとつ。カレースパイス、100均の掃除用具など。


ダイソーのキャンプ道具をいくつか。ビニールシート、水バッグ、折りたたみ座布団、メスティン、細引き、携帯箸、火吹きチューブ。


メタル賽銭箱⁺野燗炉オプション(#買っちった)、CanDoの鉄板

 

USDの両替

最近はVenmoを使うことが多いが、いろいろな精算を現金で行ったときなどに手元に現金がたまってしまう。一方、使う場合はほとんどがカードかApplePayなので現金が出ていかない。口座がある銀行はUnionBankなのでMNには支店が無い。カリフォルニアに旅行に行ったときに口座に入れようと思っていたのだがコロナで旅行がキャンセル。帰国したついでに日本円にして使ってしまおうと。空港の両替屋はコロナで臨時休業。ビザ面接で大阪に出たついでに両替屋で日本円に。

といっても、最近は日本でもキャッシュレスになってきて、クレジットカードやSuica(iPhone内臓)、PayPayが使えることが多い。しばらく居ない間にだいぶ便利になった。

USではほとんど傘を使わない。今回も、荷物に傘を入れておくのを忘れた。実家滞在なのでなんとかなったが。帰国日が雨。妻に駅まで送ってもらった。

 

出張

首都圏以外は緊急事態宣言が解除されたので出張業務もある。新幹線の乗車率は30~50%ぐらいか。E列が普通に予約できるし、隣に人がくるようなことはなかった。席を回転して対面で会話することや飲食しながら会話することを控えるようなアナウンスがなされていたり、アルコールの車内販売がないことなどがコロナモードだ。


映画

館内は混んでおらず、安心して楽しめた。


わりと温かい日が続いたのだが、桜の開花を待たずのUS渡航となった。



日本の感染予防でアメリカと異なると思ったところ

  • 検温が頻繁に行われる。
  • 満員電車だけどほとんど喋らない。
  • 医療用マスクが普及している(USだと個性的な布マスクが多い)。
  • ペンを共用している(USだと一回使ったら使用済みの箱に入れる)。


US入国前検査

USAも入国前にコロナ陰性検査証明が必要。入国時に検疫官が確認するという日本の手順とは異なる。USに入国する航空会社がチェックイン時に陰性証明書を確認する。厚労省・経産省がTeCOTというサイトを運営しており、そこに登録して、そこから検査病院を予約する。しかし利用にはgBizIDというものが必要で、本人確認のために2ヶ月待ち。

次善策として厚労省のサイトに民間の検査所のリストがある。市中のワケワカラン検査所よりはいくらか信頼できるだろう。

近所の船戸医院で検査を3日前に検査を実施。翌日に結果を受け取り。日曜のフライトだが前日の土曜日は春分の日で病院が休みだったのでこの日程。検査費用は保険適用外、かつ書類も作成してもらわなければならないので25600円。

HNDでDeltaのカウンターに提示したらすんなりとOK。検査成績書と宣誓書の提出が必要。


帰国便

ITM→HND→DTW→MSP

Deltaでまとめて予約。あと1週間遅ければHND→MSPの直行便があったのだが、今回の日程ではDTWで4.5時間待ちの、このフライトしか無かった。

ITM→HNDは普通に混んでいた。80-100%。国内線フロアは店も普通に空いている。ユニバのお土産が目立った。観光で移動している人も多いと推測される。

HND→DTWはガラガラ。30-40人程度。座席間隔も空いているし横になって寝ることもできる。HNDの国際線カウンターも店は閉まっている。機内からオーロラが見えたのがラッキー。


HND国際ターミナル




USの入国審査は超簡単。検査証明書を提示する以外はそれ以前と何も変わりがない。日本とはエラい違いだ。ビザの期限は5年間だが、入国時のスタンプには2年後の期日が記載された。I-94の期日もそれになる。

DTWではいくつかの店が空いており、夕食を食べることができた。

DTW→MSPは普通の混み具合。私は隣が空席だったが、普通にABCと埋まっているところもある。ワクチンが普及してきたこともあり国内移動が活発化しているようだ。ただし雰囲気に流されずに自分の身は自分で守らなければならない。


自主隔離 in US

CDCの基準では3-5日目に検査して陰性なら隔離7日。しかしミネソタの基準では州外からの旅行は10日隔離。今回はそれに従う。どうせ平日は仕事でどこかに出かけられるわけではない。

買い物などの生活に必要な行動はしても良いことになっている。また、だれにも出会わない、ソロのアウトドア活動などもOKだろう。仕事はWork From Homeだ。必要な資材は手元に持ち帰っているので業務に支障は無く(時差をのぞけば日本からでもできていた)、割り込みも無いし、コーヒーは美味いし、家にいるときはマスクをしなくてもよいので、効率が上がる。マスクも無しでしゃべりまくる人がいる密閉された会議室での会議も無いので安全だ。

通勤ドライブのリフレッシュが無いのが残念だ。


冬の終わり

出発直前の気温は-20℃。洗車に行ったら出た途端に水滴が凍るような状態。

しかし、帰国後、自主隔離が解けると3月末。雪はすっかり溶けた。自転車も走行可能。トレランもいい感じ。時計はすでにDST(Daylight Saving Time:夏時間)。

どうせ4月にもういちど降雪があるだろうが、冬が終わっていた。

 


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