今年(2021年)のペルセウス座流星群の極大は、ミネソタ時間で8/12(木) 14:00ごろ。伝統的七夕が8/14(土)なので、月は十分に暗い(伝統的七夕は旧暦の七月七日なので月齢は7、織姫と彦星の逢瀬のために天の川を渡る船に沈む上弦の月が例えられる)。せっかくなので、8/13(金)の夜から近郊のAfton state parkのwalk in campgroundでキャンプをしながら流星の撮影を楽しむ計画を立てた。極大からはずれているが、そこそこは見れるだろう。都心部に近いとはいえ、Afton state parkはComo parkよりは条件は良いはずだ。それに、キャンプだと飲みながら撮影できる。
キャンプ編
だいたい1ヶ月ぐらい前に計画を立てた。週末は混雑だが金曜夜ならなんとか予約が可能。Afton state parkのwalk in campgroundは駐車場から1mileほど歩いた高台の上にある。キャンプサイトは林の中が多いがメインの通路は草原の中で見晴らしが良い。その名のとおり、荷物(食材含む)は駐車場から手でもっていかなければならない。安さメインで小型化軽量化を無視したテント類なので、けっこう重かった。あとビールも。私のリュックはキャンプ用に容量重視したものではなく、背負いやすさを重視したタイプ(買った時は五十肩がひどかった)なので容量は36Lと少ない。残りはIKEAバッグに入れて運ぶ。
毎回、渓流にキャンプ道具と食材とビールを持って行っている人は大変だ。
薪と水はキャンプサイトで手に入る。薪は有料だが取り放題。水は水質がよく問題なく飲用できる。ボットンだがトイレも綺麗で紙もある。
DST(サマータイム)なので、明るいうちから火を熾して食事。
今回のメインは、東京オリンピックの選手村で人気だったという味の素の冷凍餃子。United Noodleで買える。それを焚き火&ホットサンドメーカーでノンビリ焼く。味の素の技術のおかげで、油がなくてもパリパリに仕上がるわけだが、並行して、焚き火で炭を熾しB6君でバーベキュー。前回やってよかったマッシュルームにチーズを乗せてベーコンでくるむやつ、舞茸、ソーセージ。
腹がふくれて日が暮れたら撮影タイム。
スマホ(iPhone12)の標準カメラでもけっこう写る。だいたい3等星ぐらいまでだろうか。Afton state parkは都市近郊なので空が明るく、眼視では天の川の存在がやっとわかる程度。
夏の大三角 |
北斗七星と北極星 |
十分暗くなったら、一眼レフを取り出して流星観望。
撮影しながら、目視でも観望。何個か非常にあかるい流星を見ることができた。はたして写真の方にはちゃんと写り込んでいるだろうか。テン場から離れた通路の開けた所で撮影。寒くなってきたので、テン場・焚き火の近くに移動して、もうすこしだけ撮影して就寝。
朝起きたら、焚き火を復活させる。天気は快晴、温かい。テントと寝袋を乾燥させて、マットを畳む。
朝食は簡単に、素麺とサラダとコーヒー。ゴミは燃やす。
サイトと荷物を片付け、再び、荷物をもって駐車場まで。
軽量化という意味で言えば、駐車場からキャンプサイトまで、保冷剤を運搬する必要は無かった。また、今回はクッカーセットのフライパン部分を取り皿として使っただけなので、クッカーをまるごと持っていく必要も無かった。取皿は他のもので代用可能。JetBoilで素麺を茹でるだけで十分。ライトもバックアップを含めて多すぎたので軽量化の余地がある。
流星撮影のコツ
- レンズは、できるだけ広角で明るいものを使う。私はSigma 24/1.4を使用。ただしカメラがEOS 70D(APS-C)なので実際の画角は38mm相当。明るくてとてもシャープで、描画が素晴らしい。
- レンズにはソフトンフィルタを付ける。好みだが、明るい星が大きく写るので見栄えが良くなる。
- 三脚にカメラを固定する。三脚も、XYZ型とボールマウント型があるが、ボールマウント型の方がコンパクト。
- フォーカスモード=MF。ライブビューの拡大表示を使って、星を使ってピントを合わせる。手ブレ防止機能があればOFF。
- カメラの設定=Mモード。
- 露出=開放。
- 感度=ISO6400ぐらい。カメラの性能、撮影地の空の条件によるが、ノイズが乗らない範囲、バックグラウンドが白飛びしない範囲で、できるだけ高感度の設定にする。
- シャッター速度。普通の星景写真の場合は、星が流れなくて、バックグラウンドが白く浮かない範囲で長くするのが定石。そうやって光を蓄積する。しかし流星は一瞬の現象で光が蓄積されないので、相対的に星より暗く移ってしまう。2〜5秒ぐらいがいいと思う。そのぶん、感度を上げるほうに回す。
- ホワイトバランス。好みだが、低温気味(4000Kぐらい)にすると、空が紺色になって綺麗に見える。あんまり下げ過ぎると嘘っぽく見えてしまう。基本的に「ホワイトバランスの温度を下げる=赤い光が多いという仮定=青っぽく仕上げる」。
- 連写。カメラにあればインターバルタイマー撮影。機能が内蔵されていなければ、連写レリーズを接続する。EOS 70Dには内蔵されていないがMagic Lanternをインストールしてあり、そこにインターバルタイマーの機能が含まれている。流星にあわせてシャッターを押すことはできないので、とにかく連写して流星が映り込むのを待つ作戦。
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- 一枚目の絵をGIMPの「ファイル→開く」で開く。2枚目以降は「ファイル→レイヤーとして開く」で開く。
- 一番下のレイヤーと、操作レイヤーのみを可視にして、それ以外を不可視にしておく。
- 操作レイヤーは、レイヤーダイアログで「比較明」を選ぶと、ベースレイヤーと操作レイヤーが重ねて表示される。
- ツール→変形ツール→移動・回転 を駆使して、日周運動をキャンセルするように操作レイヤーを動かす。
- 最後に、下側から「下のレイヤーに統合」で合成してエクスポートすればよい。
比較明合成
- GIMPをインストールする
- pythonをインストールする
- githubからstartrail.pyをダウンロードして、~/.gimp-2.8/plugins/ にコピーして chmod +x する。プラグインフォルダは、GIMPの編集→設定→フォルダー→プラグイン で調べることができる。
- GIMPのファイル→画像の生成→startrail を実行するとダイアログボックスが表示され、設定&実行で比較明合成の画像が生成される。
- (追記) Macの場合。
- ダウンロードしてきたファイルがCRLF改行なのでLF改行に修正。
- 先頭のPythonのパスを、Gimpに付属するPythoon(2.7系)に修正する。具体的には、 #!/Applications/GIMP.app/Contents/MacOS/python のように。
- プラグインのパスは~/Library/Application Support/GIMP/2.10/plug-ins のような場所。デフォルトではディレクトリがないので掘る。
- GimpのプラグインをPythonで書く方法はここが詳しい。
タイムラプス
流星はヒトコマなので一瞬である。見栄えという点ではイマイチだ。
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